目的論を元気に使いこなす術

目的論

アドラーの目的論をご存じでしょうか。

個人全体は
意識、無意識、感情、思考、心、身体を
協調させながら目的に向かって
生きているという個人心理学の観点から、

また、

環境は影響因でしかなく、
決定因は常に自分にある
自己決定性の観点から、

人の行動や感情には目的がある

とアドラーはいいます。
これを目的論と言います。

名著「嫌われる勇気」がヒットした時、
これに対する賛否の議論が広がりました。

ブームは下火?でしょうか。

この目的論を元気に使いこなす術が
とても重要な気がしたので、
そんなライティングをしてみよう
という試みです。

目的論とは

人の行動や感情には目的がある、

そうアドラーはいいます。
これを目的論と言います。

この目的論から、
アドラーはトラウマを否定します。

一歩でも外へ出ると、
動機がはじまり、手足が震える
引きこもりの男性も、

人前に出ると赤面してしまい
告白したいのに告白できない
恋する女子学生も、

実は、それを「したくない」という
目的があるのです、と

名著「嫌われる勇気」では
語られています。

過去の原因でそうなるのではなく
今の目的がそうさせている、
という訳です。

ええ!そんなこと言って大丈夫!?

私は、これを始めた読んだときは、
とてもヒヤヒヤしました。
そんな本当のこと…

弱者を叩くと炎上する、
ルサンチマンを刺激する、

「人々は弱者を正当化しようとする」
(byニーチェ)

だからです。

世界で400万部売れた
「嫌われる勇気」ですが
もちろん否定的な意見も多く、
その中には、案の定、
トラウマに悩む人々の
切実な抗議も見受けられました。

アドラーって
いちいち難癖つけてくる
頑固ジジイみたいでムカつく!
という女子の意見に
ウケたりもしました。

そんなカンジで盛り上がった
目的論でしたが、
実際の浸透度合いはどうでしょう?

やっぱり普通に原因論で
みんな動いていますよね。
因果律の考え方は、
ロジカルに見えますから、
人々と共有しやすいですし。

目的論は真理です

でも、目的論は真理です。

引きこもりや赤面症といった
神経症的な悩みを抱える人だけでなく
普通に元気に動く人にも
目的論が必要です。

社会がどんどん成熟して、
動物的な衛星欲求は
満たされやすくなっています。

良くも悪くも、
人間的な成長欲求に着手しやすい
環境になってしまっています。

もう私たちは、動物のままでは
生きにくい世の中です。

自分の生きる目的を明確にして
自立したほうがいい。

誰か賢い強者に支配され搾取され
家畜のように扱われかねませんから。

逆に言うと、

目的こそエナジーです。

アドラーによれば、

意識、無意識、感情、
思考、心、身体…

つまり人間の潜在能力ぜんぶを
共調させながら引っ張ってくれる、
それが、目的を持つ効果です。

使い方によれば、
赤面や体の震えなどの
変調も引き起こしますけど、

使い方によれば、
集中力を高めてくれますし、
今まで思いつかなかった
アイデアも浮かべてくれます。

目的論を元気に使いこなす術
大切なように思うわけです。

元気に使いこなす術

目的論を元気に使いこなす術といっても、
それはひたすらシンプルです。

目的を持つ、ただそれだけです。

しかしです。

顕在意識だけでなく、
無意識、感情、思考、心、身体…
こういった自分の全てを
震わす力強さがなくては
つまりません。

そのためには、

深くて大きくて、
心から自分が望んでいる
そんな自分の人生全てが
そこへ向かっていく目的、

みたいなものを描きたいものです。

おしまいに

アドラーはお医者さんですから
心の病気を治すために目的論を使いました。

しかし、目的の重要性は、
その後の心理学や、自己啓発の世界で
発展的に取り扱われています。

個人的には、ゴリゴリの目的を
持たされるのは苦手なのですが、
きっと、とても大切なのだと思います。

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