承認欲求をなくす方法とSNSの活用について

承認欲求

アドラー心理学では承認欲求を否定します。しかし、ここが最も物議を沸かせている部分ではないかと思います。本当に人の欲求など、消せるのでしょうか?

しかし、SNSへの依存の問題などに関連して、承認欲求はやっぱり悪者というイメージもあります。

わたし自身の実体験も含めて、承認欲求の否定について解説をしてみます。

尚、この記事の心理学上の基礎知識については、アドラー心理学を根拠としています。

早速本題に入ります。

承認欲求はなくせるのか

われわれは他者の期待を満たすために生きているのではありません。他者の望みをかなえるように生きる不自由をどうして選ぶのでしょうか?自由に生きるには、嫌われる勇気が必要です。

こういう風にアドラーは、他者からの承認を求めることを否定しています。

一方、心理学者アブラハム・マズローが「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、

生理的欲求→安全欲求→社会的欲求→承認欲求→自己実現欲求と

5段階の「欲求」があり、1つ下の欲求が満たされると次の欲求を満たそうとする基本的な心理的行動を表しています。いわゆるマズローの欲求5段階説です。

アドラーの言う通り、承認欲求に振り回されては、自分の人生を楽しめそうにありません。できれば承認欲求など手放したいところです。

しかし、マズローの言う通り、承認欲求は実際にありますし、自己実現に向けて、自然と働かせている欲求に違いありません。

私たちは、どのようにこの承認欲求と向き合っていけばいいのでしょうか。

承認欲求に振り回されていない人の特徴

自分軸で生きている

自分軸で生きている人は、まるで承認欲求が無いかのようです。他者との比較の世界でなく、自分の世界観の中で、自己実現を追いかけているような人が時々居ます。

自分と他者とは別々の事情と価値観で生きていることが前提になっているので、例え、自分の意見が人に受け入れられなくてもヘッチャラです。自分は自分、他人は他人なのです。

自信があるのもそうですが、なにより自分が求めるものがハッキリしています。

結果的に他者から認められている

そんな風に自分軸で生きている人は、結局のところ、他者からも認められています。安定してブレない自分ベースで物事に没頭して取り組むため、多くが有能です。

承認欲求のなくし方

アドラーは、承認欲求は自分で満たせ、それが自立だといいます。

マズローは、承認欲求には他者からの承認と自分自身からの承認との2種類があり、より高次な欲求は、自分自身の承認だと言います。

いずれにしても、自分自身を認め受け入れる自己受容が必要だということです。自己受容については関連記事があります。

→自己受容できない人の特徴と原因、有効な対策と評価

自己受容できれば、承認欲求が抑えられることはよく分かります。しかし、それで、完全に承認欲求が完全なくなるものかどうか、わたしには分かりません。現に、わたしに承認欲求は、確実にあります。

そこで、いつも思うのは、現状の自分では無理に「承認欲求を否定」するのはやめておこうと思います。その上で、わたしが心がけていることは「承認要求の否定」で、これは実現可能です。

承認欲求は、自分で自分を認めた時と、結果的に自分が誰かに認められた時に満たされます。その時には喜びます。ただ、他者に承認を「要求」することはやめておくことで、承認欲求に振り回されずにいられることは確かです。これで充分にして不便はありません。

SNSの活用方法

承認欲求の問題とよく関連付けられるのがSNSです。「いいね!」の数に依存して苦しむ人が時々います。これについては、2つの考え方を提案します。

距離を置く

あまりに長時間SNSに縛られるとか、「いいね!」の数が異常に気になってブルーになるとか、日常生活に支障をきたすのは全くよくありません。

そんな危険を感じたら、SNSは閉じてしまうか、時間を決めるとかして距離を置く必要があると思います。

フォロワーに有益な発信する

前述した方法とは全く別の発想ですが、SNSで発進する内容について縛りを設けるという方法も有効かもしれません。

SNSで発進する情報を「フォロワーに有益な情報」という縛りを設けるわけです。

こうすることで、あなたのSNSは「自己顕示」から「他者貢献」に意味付けが変わります。

ここで「いいね!」されるのは、「あなたという存在」から「あなたからの情報」へと、対象も変わります。

こうすることで、あなたがSNSを利用する目的と、評価される対象が変わるので、あなたの承認欲求との関連が薄まるはずです。

是非、承認要求することなく、誰かの役に立とうという意図でSNSを発信してみてください。アドラーによれば他者貢献そこ幸福です。

まとめ

承認欲求をなくす方法は自己受容です。しかし、それで完全に承認欲求を手放せるのかは不明ですが、承認欲求に振り回せれることないレベルまで失くせます。

わたしからの提案は、しっかり自己受容を心がけた上で、「承認の要求の否定」と「SNSでの他者貢献」の二つです。

参考になれば幸いです。

「承認欲求をなくす方法とSNSの活用」

※参考文献

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